
こんにちは。長野県松本市島内「JR島内駅」より徒歩5分にある歯医者「おおた歯科・矯正歯科医院」です。
ワイヤー矯正を始めるときに、痛みが不安要素になる方は少なくありません。また、実際にワイヤー矯正をしていて痛みを感じている方もいらっしゃることでしょう。
では、ワイヤー矯正中、どのようなタイミングで痛みが生じるのでしょうか。また、痛みがあるときにはどのように対処したらいいのでしょうか。
この記事では、ワイヤー矯正中に痛いと感じる理由や痛みを感じるタイミング、痛いと感じたときの対処法について解説します。ワイヤー矯正を検討されている方や、ワイヤー矯正中の痛みにお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケット装置を付けて固定し、そこにワイヤーを通して歯を動かす矯正方法です。
マウスピース矯正と異なり、装置が固定式なので、装着時間などをご自身で管理する必要がありません。また、幅広い症例に対応可能で、効率的に歯を動かせるというメリットがあります。
一方で、歯の表側に矯正器具を装着する場合は、口をあけたときに目立つことがあります。また、歯に装着した装置に強い力を加えて歯を動かすため、マウスピース矯正と比べると痛みを感じやすいです。
そのため、ワイヤー矯正は痛いというイメージがあって、治療に踏み切れないという方も少なくありません。
しかし、ワイヤー矯正で痛みを感じるタイミングや、痛いと感じるときの対処法を事前に理解しておけば、実際に痛みが現れたときに適切に対処できるでしょう。
最適矯正力と歯の移動方法
ワイヤー矯正で痛みが生じる原因は、強すぎる力を歯周組織にかけているためです。歯を移動させるために適切な矯正力を最適矯正力と言いますが、通常の矯正法では最適矯正力よりも強い力をかけているケースが多いです。
最適矯正力で治療を進めれば、痛みはほとんど発生しません。顎の骨の吸収が生理的な範囲に収まるので、痛みが発生したとしても最小限に抑えられます。
また、矯正治療における歯の移動方法には、2つの種類があります。歯を傾けて移動させる傾斜移動と、歯根から並行移動させる歯体移動です。
多くの矯正法では傾斜移動の連続で歯並びを整えますが、この移動方法では歯全体に均等に力が加わりません。最も力が弱いところで最適矯正力をかけなければ歯が移動しないので、他の部分には過剰な力が加わって強い痛みが発生する原因になるのです。
ただし、当院では、最適矯正力による歯体移動を実現しています。そのため、痛みをほとんど感じない、最小限に抑えた矯正治療が可能になっています。
ワイヤー矯正で痛いと感じるのはいつ?

ワイヤー矯正中は同じ痛みが続くわけではなく、痛いときとそうでもないときとで波があります。また「痛くて仕事もできない」「何も食べられない」と感じる人がいる一方で「薬を飲めば大丈夫」「日常生活に支障はない」という方もいます。
治療の進み方や痛みを感じやすい体質、食事の内容などによっても痛みが現れるかは変わってくるでしょう。では、ワイヤー矯正中、どのようなときに痛いと感じることがあるのでしょうか。ワイヤー矯正中に痛みを感じやすいタイミングは、以下のとおりです。
- 歯が動いているとき
- 食べ物を噛むとき
- 歯磨きをするとき
- 矯正器具が当たっているとき
それぞれ詳しく解説します。
歯が動いているとき
ワイヤー矯正中、歯が動いているときに痛みを感じやすいです。ワイヤー矯正では、定期的に歯科医院を受診してワイヤーを調節します。これによって、歯に圧力を加えて理想的な位置へと少しずつ移動させますが、このときに痛みを感じることがあるのです。
歯が順調に動いている証拠とも言えるでしょう。痛みのピークは、ワイヤーを調整したあと2〜3日程度です。1週間〜10日ほどすれば痛みが治まるケースがほとんどでしょう。
食べ物を噛むとき
食事をしていないときは何ともなくても、食事で食べ物を噛んだ瞬間に痛みを感じる場合もあります。
これは、矯正治療中に、骨や歯茎などの歯周組織が敏感な状態になっているからです。そのため、通常は何も症状がない場合でも、刺激が加わった途端に痛みを感じることも少なくありません。
特に、硬い食べ物を噛んだときに痛みを感じやすいです。
歯磨きをするとき
歯磨きをするときに痛みを感じることもあります。上述のとおり、矯正治療中は歯に強い力が加わることで歯周組織が敏感な状態になっているためです。
歯磨きをするときに痛むときは優しい力で磨きましょう。また、毛先が柔らかい歯ブラシを使用することで、歯茎などへの刺激を抑えられます。
矯正器具が当たっているとき
矯正器具が歯茎や頬、舌などに当たっていることで、痛みを感じる場合もあります。矯正器具がお口の中の粘膜に当たった状態が続くと、口腔内に傷がつき、口内炎になるリスクもあります。
口内炎ができると、さらに痛みが強くなる可能性がありますので、歯科医院で処置をしてもらいましょう。
ワイヤー矯正で痛いと感じるときの対処法

上記で解説したように、ワイヤー矯正中に歯が動いていたり、骨や歯茎などが敏感になっていたりすると痛みを感じることがあります。順調に治療が進んでいる証拠とも言えますが、痛みがあると日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。
では、ワイヤー矯正中に痛みがあるときは、どのように対処したらいいのでしょうか。対策をすることで、痛みがひどくなるのを抑えたり、痛みが出るのを防いだりできるでしょう。ここでは、ワイヤー矯正で痛いと感じるときの対処法について解説します。
硬い食べ物を避ける
ワイヤーを調整してからしばらくの間は、特に硬い食べ物を避け、できるだけ柔らかいメニューを選びましょう。例えば、ポタージュやゼリー、おかゆなどあまり噛まずに食べられるものです。
その後、痛みの状態を確認しながら、うどんやハンバーグ、白身魚など、柔らかいメニューを試しましょう。
反対に、せんべいやきゅうりなどの硬い食べ物や、肉の塊などのしっかり噛む必要がある食べ物は痛みを感じる可能性があります。痛みがない場合でも、ワイヤー矯正の装置を装着した状態で硬い食べ物を噛むと、装置が外れる可能性もあるでしょう。
そのため、特に痛みを感じていない場合でも、硬い食べ物は避けたほうがよいでしょう。
痛み止めを服用する
日常生活に支障をきたすほど強い痛みがある場合は、痛み止めを服用することで一時的に痛みを和らげることができます。痛み止めは歯科医院で処方してもらえる場合もありますので、痛みを感じる場合は歯科医師に相談しましょう。
なお、痛み止めを服用するときは、必ず歯科医師の指示に従ってください。痛みが強いからといって必要以上に薬を服用してはいけません。痛み止めを服用しても痛みが治まらない場合や、10日以上経っても痛みが続くときには歯科医院へ連絡して指示を仰いでください。
患部を冷やす
痛みを感じるときには、水で濡らしたタオルで患部を冷やしましょう。患部を冷やすことで、炎症を抑えられ、痛みが和らぐことがあります。このときに注意したいのは、冷やし過ぎないことです。
また、氷や保冷剤を直接患部に当てないようにしましょう。患部が麻痺するリスクがあるためです。くれぐれも水に濡らしたタオルで冷やし、患部の冷やし方についても、歯科医師に確認し指示に従ってください。
歯科医院で相談する
10日以上痛みが続く場合や、痛み止めを服用しても効果がない場合は、歯科医師に相談しましょう。痛みの原因によっては、装置の再調整が必要になる場合があるためです。
ワイヤーの締め具合を調整し、歯や骨にかかる力を和らげることで、痛みが治まることも少なくありません。
また、矯正器具が当たって痛みが出ている場合も我慢せずに歯科医院で調整してもらいましょう。矯正装置が破損して痛みが生じているケースもありますので、できるだけ早く歯科医師に確認してもらいましょう。
まとめ

今回は、ワイヤー矯正で痛みを感じるタイミングや、痛みがあるときの対処法などについて解説しました。矯正治療では、最適矯正力で歯体移動を行えば、痛みは発生しません。
しかし、これを実現するのは非常に難しく、痛みを感じるケースも少なくありません。ワイヤー矯正中は、歯が動いているときや硬い食べ物を噛むとき、歯磨きをするとき、矯正器具が当たっているときなどに痛みを感じることがあります。
痛みの多くは2〜3日でピークを迎え、1週間〜10日ほどで治まるケースがほとんどです。痛みがあるときは、痛み止めを服用したり、食事のメニューに気を配ったりしましょう。
また、矯正装置が頬や舌に当たっていることで痛みが生じている場合は、できるだけ早く歯科医院を受診して、調整してもらってください。
ワイヤー矯正を検討されている方は、長野県松本市島内「JR島内駅」より徒歩5分にある歯医者「おおた歯科・矯正歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みの少ない矯正治療を提供しております。一般歯科だけでなく、矯正治療や小児歯科、予防歯科にも力を入れています。