
こんにちは。長野県松本市島内「JR島内駅」より徒歩5分にある歯医者「おおた歯科・矯正歯科医院」です。
歯ぐきからの出血や口臭が気になったことはありませんか。それは、歯周病のサインかもしれません。
歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行していることが多く、放置すると歯を失う原因にもなります。近年では、全身の健康にも影響を及ぼすことが知られており、早期の治療と予防がますます重要になってきています。
しかし、いざ治療を受けるとなると「どれくらい費用がかかるの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、歯周病の治療費に関する情報を中心に、費用の目安や治療法、そして予防のポイントまでをわかりやすく解説します。歯周病治療を検討している方や将来のリスクに備えたい方にとって、役立つ内容をお届けします。
歯周病治療の費用の目安

歯周病治療の費用は、症状の進行度や治療法、通院回数によって大きく異なります。おおよその目安を知っておくことで安心して治療に臨めます。
初期段階の歯周病の治療にかかる費用
初期段階の歯周病に対する治療法としては、基本的な歯石除去(スケーリング)やブラッシング指導が中心になります。この段階での治療費は、保険診療の範囲内で数千円程度で済むことがほとんどです。
例えば、1回のスケーリングにつき約1,000〜3,000円程度が一般的な相場です。
進行した歯周病の治療にかかる費用
中等度から重度の歯周病になると、歯周ポケットの深さを測る検査や歯周基本治療と呼ばれるSRP(スケーリング・ルートプレーニング)が必要になります。これらも保険診療で1歯あたり数百円〜1,000円ほどの費用がかかります。
口腔内全体を治療するとなると、1回の通院で2,000〜5,000円程度かかることがあります。
外科的な処置が必要な場合の費用
さらに進行したケースでは、外科的な処置が必要になることもあります。歯周外科手術(フラップ手術など)は保険が適用されることが多いものの、1歯につき5,000円〜1万円程度になる場合もあります。
また、重度の歯周病で歯が抜けた場合には、ブリッジや入れ歯、インプラントといった補綴治療が必要になります。これらは自費診療となるため、数万円〜数十万円と大幅に費用が増えることがあります。
歯周病治療に保険は適用される?

歯周病の治療費を検討するうえで、保険が適用されるかどうかは非常に重要なポイントです。結論から言えば、多くの歯周病治療には健康保険が適用されます。
ただし、すべての治療が対象となるわけではなく、保険が適用される範囲と、適用されず自費診療になるケースを理解しておくことが大切です。保険が適用される代表的な治療には、スケーリング(歯石除去)やルートプレーニング、フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)などがあります。
これらはすべて歯周基本治療あるいは歯周外科治療として位置づけられており、歯周病が医学的に確認された場合に限り、保険が適用されます。
一方で、審美目的や予防的なケアとして行う処置は基本的に自費診療となります。例えば、歯面研磨(ポリッシング)のみを目的としたクリーニングや最新のレーザー治療、高度な再生療法、またインプラント治療などが含まれます。
これらは医療上、治療が必要なケースとして認められない場合が多いため、全額自己負担となり、費用が大きく変動します。
また、定期的なメンテナンスの一環としてのケアも保険診療の範囲外とされる場合があるため、歯科医院での説明をしっかり受けることが重要です。治療を開始する前に、どの処置が保険診療なのか、見積もりを提示してもらいましょう。
歯周病の治療法

歯周病の治療法は、進行度や症状に応じてさまざまなアプローチが取られます。初期の炎症を抑える処置から始まり、必要に応じて外科的手術、さらには歯の再建まで行われます。
ここでは、代表的な歯周病の治療法を段階的に紹介します。
初期段階の歯周病の治療法
初期段階では、プラークコントロールとスケーリングを実施します。歯の表面や歯周ポケット内に溜まった歯石やプラーク(歯垢)を取り除くことで、炎症の原因を除去します。
歯科衛生士によるブラッシング指導も同時に行われ、日常的なセルフケアの質を高めることが求められます。
中等度の歯周病の治療法
次に、中等度の歯周病ではSRP(スケーリング・ルートプレーニング)という治療が行われます。歯周ポケット内の奥深くにこびりついた歯石を特殊な器具で除去し、歯根の表面を滑らかにする処置です。細菌の再付着を防ぎ、歯ぐきの炎症を改善する効果があります。
重度の歯周病の治療法
重度の場合には、フラップ手術が必要になることもあります。麻酔をかけて歯ぐきを切開し、歯根や骨の状態を直接確認しながら、奥深くの歯石を徹底的に除去する外科処置です。歯周ポケットを浅くして歯ぐきの再付着を促し、進行を食い止めることが主な目的です。
さらに進んだ症例では、歯周組織再生療法が検討されることもあります。失われた歯槽骨や歯根膜などの組織を再生させる治療で、特殊な膜や材料(エムドゲインなど)を用いて歯周組織の回復を図ります。
最終的に歯が抜けた場合や抜歯処置を行った場合はブリッジ、入れ歯、インプラントといった補綴処置によって咀嚼機能の回復を目指す必要があります。
歯周病を予防するためには

歯周病は、沈黙の病とも呼ばれるほど、初期段階では自覚症状が乏しく、気づかないうちに進行することの多い病気です。
しかし、適切な予防習慣を身につけることで、そのリスクは大きく軽減できます。日々のケアを意識することで治療費の負担軽減にもつながり、長い目で見て経済的かつ健康的な選択となるのです。
ここでは、歯周病を予防するために取り組むべき具体的な方法について解説します。
正しい歯磨き習慣を身につける
歯周病予防の基本は、やはり毎日の歯磨きです。1日2回以上のブラッシングを習慣化し、就寝前にはできるだけ丁寧な歯磨きを行いましょう。特に、歯と歯ぐきの境目に注意を払い、プラークを確実に除去することが大切です。
磨き残しを減らすためには、小刻みに歯ブラシを動かすバス法などの正しい磨き方を身につけることが効果的です。
デンタルフロスや歯間ブラシを活用する
歯ブラシだけでは取り切れない歯間の汚れを除去するために、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することも重要です。特に、歯並びが乱れている方やブリッジ・被せ物がある方は、食べかすやプラークが溜まりやすいため、毎日フロスを使う習慣が歯周病予防に直結します。
定期的に歯科検診とクリーニングを受ける
歯周病は初期段階では症状が出にくいため、定期的な歯科検診が非常に重要です。目安としては3〜6か月に1回の受診が推奨されています。定期的なチェックは、早期発見・早期治療につながります。
また、歯科医院でのプロフェッショナルクリーニング(PMTC)により、自分では落としきれない汚れや歯石を除去することもできます。
生活習慣を見直す
喫煙は歯周病のリスクを高めることが科学的に証明されており、禁煙は最も効果的な予防策の一つです。また、免疫力を維持し、口腔内の健康を保つためには、栄養バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
糖質の過剰摂取も細菌の繁殖を促進するため、間食の習慣などにも注意が必要です。
全身の健康状態にも注意する
ストレスや睡眠不足が続くと免疫力が低下し、歯周病菌に対する抵抗力も弱まります。さらに、糖尿病や心疾患などの慢性疾患とも歯周病は関連が深いため、全身の健康管理も予防の一環として考えることが大切です。
まとめ

歯周病は進行するまで気づきにくい病気ですが、放置すると歯を失う原因になるばかりか全身の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
治療費は症状の程度や治療法によって異なります。初期段階であれば保険診療で数千円程度に抑えられますが、重度になると外科的治療や補綴処置が必要になり、費用もかさむことになります。
歯科医院での定期検診やプロフェッショナルケアを活用しながら、自宅でのセルフケアにも取り組み、歯周病を未然に防ぎましょう。この記事が、歯周病治療にかかる費用やその重要性について考える一助となれば幸いです。
歯周病治療を検討されている方は、長野県松本市島内「JR島内駅」より徒歩5分にある歯医者「おおた歯科・矯正歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みの少ない丁寧な治療を意識して診療にあたっています。一般歯科だけでなく、矯正治療や小児歯科、予防歯科にも力を入れています。