こんにちは。長野県松本市島内「JR島内駅」より徒歩5分にある歯医者「おおた歯科・矯正歯科医院」です。
歯周病は、日本人の成人の多くが抱える身近な病気のひとつです。「歯ぐきが腫れる」「口の中がねばつく」「歯を磨くと血が出る」といった症状が現われ、進行すると歯を支える骨が溶けていく深刻な疾患です。
歯周病はさまざまな要因によって引き起こされますが、そのなかでも特に悪化のリスクを高めるのが喫煙です。喫煙は口腔内の環境に大きな影響を与え、歯周病を悪化させる原因となります。
今回は、歯周病の基礎知識から、喫煙が歯周病のリスクを高める理由や治療に与える影響について解説します。
歯周病とは
歯周病とは、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢(プラーク)の中の細菌によって、歯ぐきに炎症が起こる病気です。
初期には歯ぐきが腫れる歯肉炎が起こり、進行すると歯を支える骨にまで影響が及ぶ歯周炎になります。主な症状は、歯ぐきの腫れや出血、口臭、歯ぐきが下がる、歯がぐらつくなどです。
ただし、初期には痛みがほとんどなく、気づかないうちに進行することもあります。
歯周病が進行すると、歯を支える骨が徐々に減り、最終的には歯を失うこともあります。一度失われた骨は、通常の歯周病治療だけでは元の状態に戻らないため、早期発見と早期治療が大切です。自覚症状がなくても、定期的に歯科医院で検査を受けましょう。
喫煙が歯周病のリスクを高める理由
喫煙は、歯ぐきの健康を保つために必要な働きを妨げ、歯周病のリスクを高める原因の一つです。ここでは、タバコが歯ぐきや歯を支える組織にどのような影響を与えるのか、詳しく解説します。
歯ぐきの血流が悪くなる
タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、歯ぐきの血流に影響を与えます。血液には酸素や栄養を運ぶ役割があるため、血流が悪くなると歯ぐきの健康を保つ働きにも影響が及びます。
また、喫煙している方は、歯ぐきに炎症が起きていても出血が少ないことが知られています。本来、歯磨きの際に血が出るのは、歯ぐきに炎症があることを知らせるサインの一つです。
しかし、喫煙していると出血が目立たず、歯周病に気づくのが遅れる場合があります。そのため、歯ぐきから血が出ていなくても、歯周病が進行している可能性があることを知っておきましょう。
免疫機能が低下する
私たちの体には、細菌やウイルスなどから身を守る免疫機能が備わっています。歯ぐきも同様に、免疫細胞が働くことで、口の中の細菌から組織を守っています。
しかし、タバコに含まれる有害物質は、細菌と戦う免疫細胞の働きに悪影響を与えます。そのため、歯周病の原因となる細菌に十分に対抗できなくなり、歯ぐきの炎症が悪化する原因になります。
毎日丁寧に歯磨きをしていても、喫煙による免疫機能への影響を防げるわけではありません。歯周病のリスクを減らすためには、口の中を清潔に保つだけでなく、禁煙に取り組むことが大切なのです。
歯ぐきの組織の修復が妨げられる
歯ぐきには、傷ついた組織を修復する働きがあります。
しかし、タバコに含まれる有害物質は、歯ぐきの組織を作る細胞に悪影響を与えます。特に、歯ぐきの健康を保つために必要なコラーゲンを作る働きが妨げられることで、歯周病によって傷ついた組織が回復しにくくなる可能性があるのです。
喫煙が歯周病の治療に与える影響
喫煙を続けていると、歯周病の治療を受けても十分な効果が得られない場合があります。ここでは、喫煙が治療後の歯ぐきの状態や歯周病の再発・進行にどのような影響を与えるのか解説します。
治療後の改善が得られにくくなる
歯周病の治療では、歯の表面や歯と歯ぐきの間にたまった歯垢や歯石を取り除き、炎症を抑えます。炎症が落ち着くと歯ぐきの腫れが引き、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきの間の溝が浅くなることがあります。
しかし、喫煙している方は、タバコを吸わない方に比べて、治療を受けても歯周ポケットの状態が改善しにくくなります。これは、喫煙によって歯ぐきの血流や免疫機能、傷ついた組織を修復する働きなどが影響を受けるためです。
また、歯周病が進行している場合には、歯ぐきを切開して歯の根元に付着した歯石を取り除く外科的な治療を行うことがあります。喫煙は手術後の傷の治りにも悪影響を及ぼすため、十分な治療効果が得られない場合があります。
治療後に歯周病が再発・進行するリスクが高まる
歯周病は、治療によって歯ぐきの状態が改善しても、再び悪化することがあります。歯と歯ぐきの間に歯垢がたまり、細菌が増えると炎症が再発するため、治療後も注意が必要です。
特に喫煙を続けている方は、タバコを吸わない方に比べて、歯周病が再発・進行するリスクが高くなります。歯周病が進行すると、歯を支える骨がさらに減り、歯のぐらつきが大きくなることもあります。重症化した場合には、歯を残すことが難しくなるケースもあるでしょう。
そのため、歯周病の再発や進行を防ぐには、禁煙に取り組むことが重要です。また、治療後も定期的に歯科医院を受診し、歯周ポケットの状態や磨き残しを確認してもらいましょう。必要に応じて歯石の除去などの処置を受けることも大切です。
歯周病を防ぐために禁煙以外で大切なこと
歯周病を予防するには、禁煙だけでなく、毎日の口腔ケアや生活習慣の見直しも大切です。ここでは、歯ぐきの健康を守るために日常生活で取り組みたいことをご紹介します。
毎日のセルフケアを丁寧に行う
歯周病を予防するには、毎日の歯磨きで歯垢(プラーク)を取り除くことが大切です。特に歯と歯ぐきの境目や奥歯の周りは歯垢がたまりやすいため、意識して磨きましょう。
歯ブラシは毛先を歯と歯ぐきの境目に当て、軽い力で小刻みに動かします。力を入れすぎると歯ぐきを傷つけたり、歯の表面をすり減らしたりする原因になるため注意が必要です。
また、歯ブラシが届きにくい奥歯や歯並びが重なっている部分は、磨き残しが出やすい場所です。特に就寝前は時間をかけて、1本1本の歯を丁寧に磨くようにしましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを使用する
歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届きにくく、歯垢が残りやすい場所です。そのため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。
デンタルフロスは、歯と歯の隙間が狭い部分の清掃に役立ちます。歯の側面に沿わせてゆっくり動かし、歯垢を取り除きます。歯間ブラシは歯と歯の間に隙間がある部分に使用します。無理に押し込むと歯ぐきを傷つけることがあるため、隙間の広さに合ったサイズを選びましょう。
どちらを使えばよいかわからない場合は、歯科医院で相談してみてください。
生活習慣を見直す
歯周病を予防するには、毎日の口腔ケアに加えて、生活習慣を整えることも大切です。普段の食事では、栄養バランスを意識し、さまざまな食品を偏りなく取り入れましょう。また、十分な睡眠をとり、適度に体を動かすことも全身の健康維持につながります。
生活リズムが乱れている方は、まず食事や睡眠の時間を見直し、規則正しい生活を心がけましょう。無理にすべてを変えようとせず、できることから少しずつ取り組むことが大切です。
定期的に歯科検診を受ける
歯周病は自覚症状が少ないまま進行することがあるため、定期的に歯科医院で検査を受けることが大切です。特に喫煙している方は、歯ぐきに炎症があっても出血が目立たない場合があるため、注意が必要です。
歯科検診では、歯周ポケットの深さや歯ぐきの状態、歯のぐらつきなどを確認します。必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯を支える骨が減っていないかも調べます。
また、歯磨きでは落とせない歯石を取り除いたり、磨き残しが多い部分を確認したりすることもできます。歯科医師や歯科衛生士から、自分の歯並びや歯ぐきの状態に合った磨き方を教わることも大切です。
検診を受ける間隔は、お口の状態によって異なります。歯科医師と相談しながら、定期的な受診を続けましょう。
まとめ
喫煙は歯ぐきの血流や免疫機能、組織の修復に悪影響を与え、歯周病のリスクを高める原因の一つです。
また、喫煙している方は歯ぐきからの出血が目立ちにくく、歯周病の発見が遅れる場合があります。さらに、喫煙を続けていると、歯周病の治療を受けても十分な改善が得られにくく、治療後の再発や進行のリスクも高まります。
歯周病から歯を守るには、禁煙に取り組むとともに、毎日の丁寧な歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシによる清掃が大切です。生活習慣を整え、定期的に歯科検診を受けることも心がけましょう。
歯ぐきに痛みや出血がなくても、歯周病が進行している可能性があります。喫煙習慣がある方は、歯科医院でお口の状態を確認してもらいましょう。
歯周病の症状にお悩みの方は、長野県松本市島内「JR島内駅」より徒歩5分にある歯医者「おおた歯科・矯正歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みの少ない丁寧な治療を意識して診療にあたっています。一般歯科だけでなく、矯正治療や小児歯科、予防歯科にも力を入れています。